2022年6月6日月曜日

【歴史コラム】04.裏龍馬?

 【04.裏龍馬?】


 坂本龍馬って、やたら持ち上げられているけど、どうなのだろうか。不登校ニートの脱走兵(脱藩)で、あちこちで居候、ヒモ、フリーター生活を送り、船員くずれでブローカー業や密貿易にたずさわり、死の商人グラバーの秘密エージェントで、政商を目指し、長州・薩摩と幕府の三重スパイで・・・てな龍馬像はいかがだろうか(笑)

 これはオチャラケで書いたのだが、実際に薩摩や長州だけでなく幕府とも接点を持ち、さらにグラバーを通して英国とも接点を持ったようだ。これだけ相反するような組織と、自在に交渉できるというのは、この時代にはあり得ないことだ。しかもドラマなどでは、江戸から京都、さらに土佐と一瞬のうちに移動しているようだ。

 宮本武蔵のよく知られたエピソードの大半が吉川英治の小説に負うように、坂本龍馬に関しては、ほとんどが司馬遼太郎の描くところに発している感がある。武蔵も龍馬も、その生涯に不明な部分が多く、これは歴史小説家にとっては恰好の人物なのであろう。


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